3学年だより最終号から
3月3日に発行された最後の「3学年だより」から一部を抜粋して紹介します。
うれしい、うれしい、うれしい、この卒業
「新1年生の学年主任をお願いします!」と校長先生に告げられて数日後に、あの3.11がやってきました。自宅待機になった数日間は、行列に加わる日々でした。順番を待つ中で何度も何度も頭を過ぎったのは「入学式なんかできるのか?」という思いです。そして原発事故後は、「高校自体存続できるのか?」という思いさえ生まれてきました。一週間遅れの入学式にたどり着いた喜びも束の間、式直後に「転校したい!」と相談にくる生徒がいました。まさに「震災学年」、先の見えないスタートとなりました。そんなスタートではありましたが、振り返ると恵まれた学年主任だったと感じています。何よりも生徒たちに恵まれました。学年主任の先輩方は「怒りの臨時学年集会」をしばしば開いていましたが、その必要性は私には無縁でした。かわいい生徒たちともっともっと関わり合いたいと思い、尚志ノート点検を始めました。激励や冗談や注意の補足など、色々なコミュニケーションがとれる尚志ノートを生徒自身が持ってきてくれるのが朝のささやかな喜びでした。(喜びを感じながら「学年主任って寂しいなぁ~」と嘆いていました)登校日激減の1月でも尚志ノートを持参する生徒がいてくれたのは大きな喜びでした。「まだ、みんなと会話ができる!」という単純な喜びです。
また保護者の皆様にも恵まれました。保護者の皆様ご自身の生活さえどうなるかという状況での高校進学。数え切れない葛藤、闘いがあったと思います。福島ならではのご苦労があったはずですが、学年経営にはいつも協力的に関わって頂きました。感謝の念に堪えません。時として学年経営、学級経営に対して厳しいご意見を頂戴することもありましたが、そのいずれの心底にも「より良い学年・学級になってほしい」という熱い想いが感じられました。学年主任として「助けられてきた」という実感に今、包まれています。
そして、先生方の素晴らしさに恵まれました。「震災学年」というスタートでしたが、誰一人「震災」に負けることなく学年の一員としての責務を全うしました。終わりが見えない不安や悩み、ストレスなど学年が抱えた重荷はとてつもなく大きい物でしたが、学年全員で今日という日を迎えられた事に誇りを感じます。また先生方の底力も感じます。この三年間の喜びや苦しみは、次のステージの「肥料」になると確信しています。
この様に回顧してみますと、こんな私でも学年主任を務められた理由が鮮明に浮かび上がってきます。「半」端な所をいっぱい持った私の「糸」に、素晴らしい人々の「糸」が集まって来てくれる「絆」の存在、それにただただ感謝するしかありません。
最後に、357名の卒業生とそのご家族の皆様の末永い幸せをお祈りし、学年だより作成を終了とさせて頂きます。叱咤よりは激励に主眼をおいて作成してきたつもりですが、3年間目を通して頂きありがとうございました。
2014.3. 9 更新
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