『今でしょ!』の 林先生が尚志に(著作紹介)
3月6日のお知らせ >> の記事で告知しましたが、4月16日(水) に特別講師として『今でしょ!』の 東進ハイスクール 林 修 先生が来校されます。 林先生の著作を紹介します。
「受験必要論」 人生の基礎は受験で作り得る(Amazon レビュー より)
林修氏の受験勉強の意義を説く好著が出版されました。どの議論にも自身の体験に裏付けられた説得力のある議論になっていて、すべてなるほどと納得させられました。彼の今日の地位を築いているのは、少年時代からの広範・膨大な読書と受験勉強に対して真剣に向き合い、努力してきた成果の賜であることもよく理解できました。特に私が感心したのは、同じ本を何度も繰り返し読むことで読書体験と本の理解を深める努力を積み重ねてきたことです。こうした努力はなかなか出来るものではありません。著者は読書を通じて物事を深く考え、自分のものにしてきたのだと思いました。
受験勉強の意義は、若者が毎日の学習習慣によって身に付けた学力とその成果を存分に試すことができる絶好の機会であることにあると思います。そしてこの体験は、自分の将来のためにどれだけ真剣に向き合い、努力してきたのかが問われる、それまで生きてきた人生が問われる体験だということです。私はこの意見に同感です。もちろん、受験勉強はあくまでも大学の入り口にすぎないものであって、真に問われるのは、大学で何を学び、どのような力を身に付けたのかということでしょう。この意味ではどこの大学に入学したかはさして問題ではないと思われます。著者の目は他人を競争相手として、ライバルとして見る視点が強く、強い刺激を得るには優れた人物と出会える一流大学に入ることの利点を説きます。しかし、私は受験勉強とは、一定の目標が目の前にある自己と勉強のみの関係ですが、職場での人間社会は先輩・後輩・同僚との人間関係の構築、コミョニケーション能力が問われ、そうした人間関係を自ら良好なものにしていく人づき合いの努力と、そうした良好な人間関係の中で、与えられた個々の仕事において自分のスキルや能力を発揮していかなければならないものだと思います。そして年相応の経験に基づいたリーダーシップも発揮していかなければならないものです。問われるのはその人の知識や学力・仕事のスキルのみではなく、その人の人間としての魅力、心の豊かさではないかと思われます。こうした要素は受験勉強のみに依存するものではなく、その人が他の人々と協働しながら培ってきた「生きる力」ではないかと思うのです。生きる力の基礎学力として受験勉強は何よりも有効な体験であり、人間としての魅力や心の豊かさはその人がどのような人生の先輩・後輩や同僚、友人と巡り会い、豊かな人間関係を築いてきたかが問われると思います。知識偏重の教育に欠けているのは心の成長であり、他者と真剣に向き合い、他者を大切にし、他者を愛する心だと思います。飛び級は結構ですし、秀才や天才育成と早期教育は重要であることは間違いないところですが、個人と社会に積極的に関わる大学教育のあり方にも期待したいところです。それにしても著者の早熟と努力、積極的な提言に励まされる本でした。親と若者にお薦めの一冊です。
2014.3.12 更新
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