資格取得で身につけた知識を武器にして、自分の価値を高めたい
今、日本で何らかの資格・検定に挑戦する人は年間1000万人を超える。国民の10人に1人の割合だ。先行き不透明な時代、資格があれば安心だし収入増も見込めるといった考えからだろう。資格コンサルタントの末木紳也氏がまず取得を勧めるのはベーシックな資格だ。「日商簿記、ビジネス実務法務、宅地建物取引主任者、販売士、知的財産管理技能士、ITパスポートの6つ。このレベルの資格を持っていれば、どの部署でもまず困ることはない。
● 日商簿記検定 <合格率25~35%(2級)/日本商工会議所/難易度★★☆☆☆>
営利事業の帳簿の記帳知識が問われる資格。会社の経営状況が数字から読み取れるので、経理担当者でなくても取得しておいて損はない。1級から4級まであり通常は3級から取得を目指す。知識ゼロからの場合、2級取得まで半年以上の勉強が必要。
● 宅地建物取引主任者 <合格率約16%/国家資格/難易度★★★☆☆>
通称「宅建」は不動産取引における法的知識を証明する資格。権利・義務、契約など基本的な法律知識が身につくことから、不動産とは関係ない分野のビジネスにも有効。試験は4択だが、幅広い法知識が問われるため最低でも500時間の勉強が必要だ。
● ITパスポート<合格率約50%/国家資格/難易度★★☆☆☆>
社会のIT化に伴い2009年に開始された新しい資格試験。ITに関する基礎的な知識が証明できる。試験は経営全般、IT管理、IT技術の3分野から出題されるが、マークシートの4択問題のためしっかり勉強すれば短期間での合格も可能だ。
● ビジネス実務法務検定 <合格率約40%(2級)/東京商工会議所/難易度★★☆☆☆>
ビジネスでの法令順守、トラブルが起きたとき、対処するための法律知識を問う、自己責任によるリスク管理が企業に求められる今、重要性が高まっている。検定は3級から順にクリアしていく。3級・2級は比較的簡単で、それぞれ標準学習期間は3カ月ほどだ。
●販売士 <合格率約55%(2級)/日本商工会議所/難易度★★☆☆☆>
小売業における販売、在庫管理、マーケティングなどの知識・技術を証明する資格。ビジネスの基本であり、勉強しておくと必ず役に立つ。3級・2級は合格率も高く、300時間程度の勉強で取得できるが、1級は難関。最低でも2級は取っておきたい。
●知的財産管理技能士 <合格率約38%(2級)/国家資格/難易度★★☆☆☆>
企業・団体の知的財産(発明、商標、著作権など)の保護・活用などの知識や実務能力に関する資格。略称はIP技能士。3級から順にクリアしていく規定がある。3級は簡単に取得できるが、2級になると最低数百時間の勉強が必要。
進路だより No.14 より
2014.7.24 更新
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