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尚志高校からのお知らせ

いつからどんな? 二つの新たな学力テスト

高大接続の在り方を検討してきた中央教育審議会の答申案がまとまりました。

新しい時代にふさわしい高大接続の実現に向けた高等学校教育、大学教育、大学入学者選抜の一体的改革について(答申案)>>

新テスト時代の大学入学者選抜、そして高校と大学の教育はどうなるのでしょうか。


詳しくはこちら (リクルート進学総研) >>



<大学新入試>民間に委託...作問・採点など 文科省検討


 早ければ5~6年後からの導入が見込まれる大学入試の新テストについて文部科学省は、作問や採点の試験業務を予備校など民間業者に委託する検討を始めた。新テストは2種類で、ともに年複数回実施を想定。このため国の業務負担が大幅に増え、コスト増から受検料値上げの恐れもあり、ノウハウがある民間業者の活用が不可欠とみている。国が所管する大学入試で「民間活用」は初になるが、作問などは公正性や機密保持の課題もあり慎重に検討を進める。

 新テストは「高校基礎学力テスト」と「大学入学希望者学力評価テスト」(いずれも仮称)。基礎学力テストは、高校生の基礎学力の定着度をみる目的で、現行の推薦入試の提出資料に使う。学力評価テストは、現行の大学入試センター試験を衣替えし、大学側が受験生の学力を評価するために導入される。

 センター試験は、作問や採点は独立行政法人「大学入試センター」が担当。試験運営はセンター試験を入試に利用する大学と共同で実施している。

 新テストは、同センターを改組した新組織が実施主体になる予定だが、2種類に増える上に、ともに年複数回実施するため、すべてを新組織が担うには「かなり人員を増やさないと実現は困難」(同省幹部)。増員でコスト負担が増せば、受検料(センター試験は3科目以上なら1万8000円)の大幅引き上げも想定せざるを得ない。

 このため、模擬試験実施などで実績がある予備校や教育関連企業に、作問や採点、問題輸送、試験場管理などを委託して、コスト削減を図りたい方針。特に英語は「読む」「書く」「聞く」「話す」の4技能一体の試験を目指しており、作問も含めた外部組織への委託が不可欠な状況だ。

 小中学生を対象にした全国学力テストでは、作問や結果分析は文科省が担当しているが、採点は民間業者に委託している。同省では、全国学テの「高校版」といえる基礎学力テストで、民間委託を試行導入し、その後、学力評価テストにも適用していく案が浮上している。ただ、作問に関しては、機密保持の確保や公正性の担保に課題もあり、来年にも設置される専門家会議で詳細を検討するという。【三木陽介】



 ◇解説 機密・公平性が不可欠


 文部科学省が、大学入試改革に伴う新テストの実施に民間業者への委託を検討する背景には、費用面での課題が大きい。だが、高い機密性や公平性が問われる問題作成は慎重さが求められる。

 中央教育審議会の答申案では、両新テストとも受検者個人がコンピューターを使って回答する「CBT(Computer Based Testing)方式」が前提だ。現行の大学入試センター試験は年1回実施だが、新テストはともに年間複数回実施を想定。現行の数倍の手間がかかる。さらに試験ごとに数十万台のコンピューターを準備するとなると、当然コスト増が予想される。

 民間団体などが実施する英語能力試験はCBT化が進む。米国には試験運営専門の企業もあり、日本でもこうしたノウハウの活用は必要だ。

 だが、作問を民間委託した場合、機密性や公平性をどう担保するのか。同省も「抵抗感はあるだろう」(幹部)と認めている。国際学力テストの実施で経験豊富な経済協力開発機構(OECD)に協力をあおいだり、多数の問題を民間に作らせた上で、出題管理は国が責任を持ったりするなど緻密な制度設計が不可欠だ。【三木陽介】



毎日新聞 平成26年12月19日(金)

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