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「新しい伝統が生まれた各クラスの楽しい催し物」


学校が提示する厳しい規制の中、生徒や教員が工夫して文化祭を盛り上げた。中でも目を引いたのは情報総合科3年生ビジネスコースの課題研究の1つの研究テーマ「プラネタリウム」は行列ができるほどの大盛況で、段ボール製の巨大な天体ドームは圧巻だった。中に入ると満天の星空に天の川が見え、オーロラも見ることができた。行列の間は他の生徒の研究テーマのポスターを見ることもできた。入口は研究テーマのもう一つであるLEDイルミネーションで虹色に飾られていて異空間への期待を感じさせる演出にもなっていた。

次に、目を引いたのは2年生の普通科のクラス(2G3:担任 武曽先生)が作成した教室一杯の巨大な木製ジェットコースター。自作の乗り物の籠に台車を取り付け、コースは木製のベニヤや化粧コンパネをうまく組み合わせ、カーブの曲線は薄いベニヤを曲げて木型に固定し、さらに2重構造の強化構造にして滑らかなカーブを作り出し安全性ときれいな曲線を作り出していた。作成を男子生徒がやったという流石というできばえだった。実際の走行では緩やか勾配し、カーブで減速、ラストはいっきに落ちる。とどめは生徒がアメリカンフットボールのように台車を止めるという、なんとも人間身あふれる構造に来場者も大満足だったと感想を述べていた。運営するスタッフは300回以上台車を止め、坂をのぼり台車を戻す。回転率も早くスムーズに運営されていた。

そして次に、目を引いたのは同じく2年生の普通科のクラス(2G7:担任 佐藤先生)が作成した巨大なコ遊園地のコーヒーカップ。木製でできたコーヒーカップに見立てた四角い乗り物を足場パイプで組み上げ、人力で回転する構造。5人掛かりでカップを回し、中心で軸がずれないように押さえる姿はアジアンな遊園地を思い起こさせ、1つのカップに二人ずつ、4つのカップで8人の来場者は回るコーヒーカップの中で一生懸命にまわす生徒の姿を見ながら、気恥ずかしくもあり、楽しくもあり、クラスと来場者が一体感に包まれた瞬間だったと思えた。

この他にも工夫を凝らした運営をする催しのクラスも多かった。お化け屋敷はかなりの数があり、休憩所兼の喫茶店や駄菓子屋、縁日もあり、多勢来場するクラスもあれば、閑散としたクラスもあったが、来場者は回りきれない多くの催し物を楽しくまわっていた。委員会や文化部の催しも文化祭を十分に盛り上げていた。委員や部員たちは来場者に一生懸命自分たちの活動を説明する姿はまさに文化祭らしいものだと思わせる瞬間だった。

最後に成功した文化祭の催し物の陰には他校の協力や遠く県外の方の協力や支援もあったことも付け加えたておきたい。ジョットコースターの設計の仕方を援助してくれた県外の方、他校の実施したアトラクションのアドバイスを受けた教員、機材を無償で貸し出してくれた県内の企業、地域や多勢の人の手を借りて生徒と教師が短い時間で来場者を楽しませる工夫と努力を惜しみなく出した成果と思う。ぜひ、次回の良き伝統として継承して行って欲しい。


※写真提供いただいた2G3武曽先生、2G7佐藤先生ありがとうございました。


(サイエンス・ラボ部顧問 渡辺 紀夫)

2015.9.20 更新

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