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尚志高校からのお知らせ

北里柴三郎と松井秀喜を結ぶものとは?

(平成25年2月8日発行の「2学年だよりNo.9」より記事を紹介します)



明治時代、世界の医学史に偉大な足跡を残した北里柴三郎博士。ドイツへ留学し、細菌学の第一人者であるコッホ博士のもとで研究を究めた人物です。そのドイツで、北里は不可能と言われていた破傷風菌の純粋培養に世界で初めて成功し、更に破傷風の血清療法を考案しました。この技術はジフテリアの血清療法にも応用され、多くの命を救う事になります。


1891年のある日、ドイツ留学中の北里を同じく留学中の生化学者荒木寅三郎(後の京都帝国大学総長)が訪ねました。その時、北里はこう言って若き友人を励ましました。「人に熱と誠があれば何事も達成する。世の中は決して行き詰まらぬ。もし行き詰まったとしたら、それは人に熱と誠がないからだ」と。


近代国家の建設に邁進していた明治時代の日本。留学生たちは皆、祖国のために貢献したいという気概に溢れていました。北里も、留学の延長まで認めてくれた国に感謝し、恩返ししなければと考えていました。そして、ケンブリッジ大学などの名門大学からの招きをすべて断り、祖国のために働こうと帰国します。帰国後は伝染研究所を設立したり、支援者だった福沢諭吉の恩に報いるために慶應義塾大学医学部を創設したり、日本医師会を設立するなど人材の育成や医療行政の整備にも努めました。ノーベル賞候補にもなった北里柴三郎は、まさに「世界に誇れる日本人」なのです。


一方、昨年末に引退報道があった松井秀喜。私も大ファンですので、東京ドームに足を運び美しいアーチに何度も魅せられました。彼の故郷石川県の記念館も訪問しました。「なぜ、こんなに松井を応援するのか?」と自問自答した時出てくる答えは、やはり「松井選手の比類無き"情"と"実さ"に惹きつけられているから」というものになります。日本・米国両国での彼に対する高評価(引退を惜しむ声)をみると、「熱」や「誠」は世界共通であるとつくづく感じます。またそれらは、百年の時空を超越して人々を魅了し続けるものだと感じます。

 

北里柴三郎という医学者と松井秀喜という野球人。二人の生き様から2年生全員に告げて置きたいことがあります。それは「感謝の気持ちを・・・・」と言うからには、それ相応の言動・行動・成果を出さなければならないという事です。「感謝の気持ち・・・」というフレーズを最近よく耳にしますが、宣言した本人の様子(生活態度、学習状況、マナー、プレースタイル等々)を見たときに「??」という場合が時々あります。北里博士や松井選手ほどとはもちろん言いませんが、ある程度納得できる姿勢と成果は示すべきでしょう。

 

 

 

2013.4.28 更新

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